コラム
2018年10月14日
陰翳とは、光の当たらない暗いところ。あるいは光がつくる影のこと。障子に映るぼんやりとした薄灯りや、窓から差し込む月あかり、ろうそくのゆらめく灯りは日本人が好む光。煌々とまばゆいばかりの電気の光よりも、なぜか心が落ち着きます。すべてをさらけ出さない、日本人の美意識の表れでしょうか。
2018年10月11日
「一家の大黒柱」と言えば、その家の主。多くは家族を養う稼ぎ頭の父親のことをそう呼びますが、共働きやひとり親など、家族のかたちがさまざまになった現代となっては、その限りではありません。語源は諸説あるようですが、その名のとおり、七福神の大黒様にゆかりがあるようです。日本家屋に見られる
2018年10月8日
白無垢姿の花嫁が、新郎以外には顔を見せないようにと被る綿帽子。姿が似ていることからたんぽぽの綿毛もそう呼びますが、もとは女性が外出するときに被る埃除けや防寒具だったとか。江戸中期以降、高貴な人の儀礼用として、今では神前挙式には欠かせないものとなりました。真っ白な綿帽子から連想する
2018年10月5日
布を染めるとき、染料に一度だけ浸すことを一入(ひとしお)といい、幾度も浸すことを八入(やしお)といいます。「八」は「多い」を、「入」は染料に浸すことを意味するのだとか。平安時代、深みある真っ赤な紅花色は貴族たちの憧れの色だったそうです。その憧れは、紅(くれない)の八塩(入)に染め
2018年10月2日
野分(のわき)とは秋、野原の草木をかき分けて吹く暴風や台風をいいますが、昨今の野分は叙情的な趣を凌駕しているようです。いにしえより日本列島は自然の恩恵を受け、また脅威にもさらされる国ではありますが、今年は自然災害によって多くの犠牲者がでてしまいました。衷心よりお悔やみ申し上げます
2018年9月26日
淑気(しゅくき)とは新春を迎えたときの、周囲に漂う清々しい空気のことをいいます。あらためて私たち日本人は、「気」という言葉に特別の意味を込めて使い分けていると感じます。「気品が漂う」「気が合う」「気がつく」「やる気がある」……。その他、空気、電気、運気、一気、気候、気功など、目に
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