コラム
2018年11月7日
琴線(きんせん)とは、琴や三味線、バイオリンなどの弦楽器に使われる糸のこと。それに触れると音がすることから、物事に感動する心を糸にたとえて「心の琴線に触れる」などと使われます。弦楽器を綺麗な音で奏でるには、かなり練習が必要だと言われます。初心者が弾いても、なかなか美しい音は鳴りま
2018年11月4日
美しい宝玉がふれあい、かすかな音を響かせる。そのほんのつかの間をたとえた言葉が、玉響(たまゆら)です。最初にそう捉えたのは、歌聖、柿本人麻呂。『万葉集』にこうあります。−    玉響(たまとよ)むきのふの夕(ゆふべ)見しものをけふの朝(あした)に恋ふべきものか(昨夜、ほんのわずか
2018年11月1日
木々が紅葉し、錦のように見える美しい秋を錦秋(きんしゅう)と言います。春夏秋冬、どの季節もなくてはならない大切な季節ですが、中でも実りの秋は冬を迎える前、終わりに近いもっとも大切なときだとされています。ことわざに「危急存亡の秋(とき)」とあるように、生き残るか滅びるかの瀬戸際を秋
2018年10月29日
笑顔にもいろいろありますが、ほほえみ(微笑み)ほど日本的な笑顔はないのではないでしょうか。にっこりと静かにほほえむ人を見ると、不思議とやさしい気持ちになりませんか。さりげない美しさがあり、まるで野に咲く草花か、気品漂う山百合のよう。「微笑み」は、もともと頬がゆるんだ状態を表す「頬
2018年10月26日
天つ水(あまつみず)とは、天から降りそそぐ雨のこと。古代の人たちは、日照りが続くと空を仰いで雨が降るのを待ちました。空のうえには清らかな水が讃えられていると信じていたのでしょう。天から降る雨は作物を実らせ、人々の生活を豊かにします。もともと水は雨を溜めて使ったのがはじまり。それが
2018年10月23日
朝まだき、有明、朝ぼらけ、暁(あかつき)、東雲(しののめ)、曙(あけぼの)など、日本には「朝」を表す言葉がたくさんあります。その中のひとつ、東雲は、東の空に朝日がのぼり、雲のまにまに陽の光がのぞきはじめた頃でしょうか。遠い昔、まだ篠竹を粗く編んだ網目が明かり採りだったころ、朝の光
2018年10月20日
明鏡とは、一点の曇りもない鏡のこと。そこに静かにたたえた水が合わさり、「明鏡止水」という、邪念のない、澄みきって落ち着いた状態を表す言葉が生まれました。かつて、まだ青銅の鏡ができる前、使っていたのは水鏡でした。静かな水面であれば、はっきりとありのままの姿が映りますが、わずかな風が
2018年10月17日
白砂の上に、あたかも水が流れているかのように砂紋をつけ、大小さまざまな石を置いて山水を表現した日本庭園のひとつが枯山水。室町時代に日本最古の庭園書と言われる『作庭記』にその名が登場したのが始まりでした。「池もなく遺水もなき所に、石をたつる事あり。これを枯山水となづく」そして、座禅
2018年10月14日
陰翳とは、光の当たらない暗いところ。あるいは光がつくる影のこと。障子に映るぼんやりとした薄灯りや、窓から差し込む月あかり、ろうそくのゆらめく灯りは日本人が好む光。煌々とまばゆいばかりの電気の光よりも、なぜか心が落ち着きます。すべてをさらけ出さない、日本人の美意識の表れでしょうか。
2018年10月11日
「一家の大黒柱」と言えば、その家の主。多くは家族を養う稼ぎ頭の父親のことをそう呼びますが、共働きやひとり親など、家族のかたちがさまざまになった現代となっては、その限りではありません。語源は諸説あるようですが、その名のとおり、七福神の大黒様にゆかりがあるようです。日本家屋に見られる
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