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コラム「美しい日本のことば」
冬ざれ
2019年12月6日
鉛色の空と、色あせたもの哀しい荒涼とした冬の景色を見ると「冬ざれ」という言葉が浮かびます。枯れがれの木々、眠りについた動物たち、大地をすべってゆく乾いた風……。冷たく深閑とした冬にしっくりくる言葉ではありませか?でも、もとは冬が来たことを表す「冬され」の「され」がにごっただけ。昔
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言祝ぐ
2019年11月13日
――わが君は千世にやちよにさざれ石の巌となりて苔のむすまで(あなたには千年も八千年も、ずっと長く生きてほしい。小さな石が大きな岩になって苔が生えるまで)ご存知、わが国の国歌「君が代」の元になった『古今和歌集』第七巻、長寿や繁栄を祝う「賀歌」の代表作、「読み人知らず」の歌です。「め
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星霜
2019年11月7日
星の霜と書いて「せいそう」。年月のことです。一年に天をひと回りする星と、毎年降る霜をかけあわせて、月日がたったことを表す言葉になりました。昔も今も変わらず移りゆく季節を感じるのは、自然の風物ではないでしょうか。燦々と降りそそぐ陽光がやわらぎ、肌をなでてゆく風がひんやりしてきたと思
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玉章
2019年10月24日
――秋風に初雁がねぞ聞こゆるなたがたまづさをかけてきつらむ古今和歌集の選者の一人、紀友則の歌です。このときの「たまづさ」が「玉章」。手紙のことです。冬を運んでくる雁の声が秋風にのって聞こえてきたことに、思い人の訪れを重ねたのでしょうか。雁は誰の便りをもってきたのかと、待ちわびる紀
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瑠璃
2019年10月11日
「瑠璃」とは、色ガラスの古名です。紫がかった深く濃い青色の石、パワーストーンでお馴染みのラピスラズリが瑠璃。同じくパワーストーンで人気の水晶は玻璃と言って、どちらも七宝に数えられている貴重な宝石です。瑠璃も玻璃も照らせば光る。どんな場所に埋もれていても、本物はすぐにそれとわかりま
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八重葎
2019年9月12日
葎(むぐら)とは、ぼうぼうと生い茂る雑草のこと。そこに、たくさんを意味する「八重」がついて「八重葎(やえむぐら)」。分け入るのもたいへんなくらい、雑草が生い茂っているのでしょう。小倉百人一首に、その様子を表す歌があります。――八重葎しげれる宿のさびしきに人こそ見えね秋は来にけり(
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細小波
2019年8月19日
細く小さいと書いて「いさら」。「少しの」という意味を添える接続後です。そこに「波」が付いて「細小波(いさらなみ)」。小さな波かと思いきや、実は、秋の風物詩である「霧」のこと。ちょうどお盆が終わった後、七十二候では、深い霧が立つ「蒙霧升降(ふかききりまとう)」時期に入ります。この霧
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心の杉
2019年8月3日
杉といえば、杉花粉。花粉症に悩まされる人々の大敵ですね。およそ50年前に人工的に植樹された杉の木が、時を経て猛威を振るっていることに人々は憤懣やるかたない思いを抱いていることでしょう。でも、当の杉の木にしてみれば、そんなに嫌わなくても……と言いたいところ。望んでそうなったのではな
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いざよう
2019年7月26日
出ようか、出るまいか…。進もうとしてもなかなか進めないでいる、ためらった様子を古くは「いさよう」と言いました。のちに濁音化して「いざよう」に。十五夜の翌日の月が「十六夜(いざよい)の月」と呼ばれるようになったのも、なかなか出てこないからだとか。欠け始めたことに戸惑っているのでしょ
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はちす
2019年7月14日
泥より出でて清らかな花を咲かせる蓮の花。その実が蜂の巣に似ていることから、もとは「はちす」と言いました。蓮の開花時期は、7月12日から16日ごろ。七十二候でいうところの「蓮始開(はすはじめてひらく)」です。暦どおり、ほころんだ蓮の花を見かけるのは、早朝から午前中にかけて。午後は固
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