美しい日本のことば

琴線

2018年11月7日

 琴線(きんせん)とは、琴や三味線、バイオリンなどの弦楽器に使われる糸のこと。それに触れると音がすることから、物事に感動する心を糸にたとえて「心の琴線に触れる」などと使われます。

 

 弦楽器を綺麗な音で奏でるには、かなり練習が必要だと言われます。初心者が弾いても、なかなか美しい音は鳴りません。弦楽器にかぎらず、どの楽器も習得するまでがむずかしく、美しいメロディが奏でられるまでには技術はもちろん、感性も磨く必要があるのでしょう。

 

 人の心にある音のなる糸が琴線だとすれば、その音色は人それぞれ。優しい音色、力強い音色、静かな音色に元気な音色と、いろいろです。

 どんなものが心の糸をふるわせるのか。それがその人の音色になるのだとしたら、奏でたい音をイメージして、いろんなものに触れてみるといいですね。

(20181107 第14回)

著者:神谷真理子

兵庫県姫路市出身。もの書き。
Chinomaサイトの「ちからのある言葉」、雑誌『Japanist』取材記事、保育園幼稚園関連の絵本など執筆。詩集『たったひとつが美しい』(神楽サロン出版)

  • 作家紹介
  • 美しとき
  • 美しい日本のことば
  • メッセージ
  • お問合わせ
  • 美し人GALLERY
このページのトップへ